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2025年
- 2025/08/20
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博士学生(満期退学)の傅潔洋(FU Jieyang)さんの論文がThe ISME Journalにonlineで掲載されました。
シロアリ腸内で木質消化を担うミクソトリカ(Mixotricha paradoxa)という共生原生生物は、自身の鞭毛ではなく、体表に10万本「生えている」スピロヘータ(細菌)の波動運動によって遊泳することが知られています。
しかし、同原生生物と共生スピロヘータが培養困難であるため、これまで詳細は不明でした。
本論文では、ミクソトリカの1〜3細胞からの網羅的転写産物解析と、ミクソトリカ1細胞の共生細菌叢のメタゲノム解析を行い、原生生物+共生細菌の「ホロビオント(holobiont)」としての機能をゲノムレベルで初めて解明しました。
その結果、原生生物が木片のセルロースとヘミセルロース主鎖を分解し、細胞表面共生スピロヘータが運動機能と空中窒素固定能力を付与し、もう1種類いる細胞表面共生細菌(バクテロイデス)がミクソトリカが持たない木片消化酵素(ヘミセルロース側鎖の分解)を分泌、さらに細胞内共生細菌(エンドミクロビウム)がミクソトリカが自分では合成できない核酸とアミノ酸を提供する、という互いに相補的な分業制を進化させたことを明らかにしました。
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